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ポッサム Possum
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2008年5月19日(月) ポッサム Possumクレードルマウンテン Cradle Mountain(世界遺産 World Heritage) タスマニア Tasmania この場所の地図 Google Map クレードルマウンテンは、夜になるとガサガサと騒がしくなります。夜行性の動物が多い為です。 クレードルマウンテンの人気者、ポッサムは夜になると宿泊客のいるロッジにやってきます。 愛嬌があるその姿でエサをねだります。 本来は野生動物にはエサをやってはいけません。 昨年の今日2007年5月19日(アスター劇場 Astor Theatre) ポッサムは、オーストラリア全土で良く見かける夜行性の有袋類の哺乳類小動物です。有袋類は、胎盤を持っていません。このため子宮内で子供を育てることができません。未熟な状態で生まれた子供を腹部にある袋の中で育てることになります。 袋の中に乳首があり、こどもはこれを加えて母乳を取ります。 ポッサムは、野生ではユーカリの芽や木の芽などを食べますが、フルーツやパンなどなんでも食べます。 50種類がいますが、良く見かけるのは、ブラッシュテールポッサム(Common Brushtail Possum) です。 体重は、1キロほどの小型の種類からブラッシュテールポッサムなどでは10キロほどに育つ例もあります。 オーストラリア、ニューギニア、インドネシアのスラウェシ島などに原生しています。ニュージーランドにも棲息していますが、これは原生ではなくヨーロッパ人によって皮産業の為に持ち込まれたものです。 NZには、ポッサムの天敵がいないため、森林に逃げ込んだポッサムは、6千万頭以上に増殖し、自然環境を破壊する脅威となりました。オーストラリアにおけるウサギと同じ結果になっています。現在の、オーストラリア、ニュージーランドで、検疫が非常に厳しいのは、これらが大きな原因となっています。 オーストラリアは、有袋類の動物の宝庫です。 有袋類の動物は、数千万年前の中生代から新生代にかけて世界中に分布していました。しかしその後、より強力な真獣類によって駆逐され、おとなしいほとんどの有袋類は絶滅してしまいました。 オーストラリアは、孤立した大陸であり、他の大陸などの地域から真獣類がほとんど入ってこなかった為にヨーロッパ人が定住するまでは生存を続けていました。 ヨーロッパ人が持ち込んだ犬(野生化してディンゴと呼ばれる)の為に、フクロオオカミは、1930年代に絶滅しています。 主な有袋類 コアラ、ウォンバット、カンガルー、ワラビー、フクロギツネ、ポッサム 今後も危険な真獣類がオーストラリアへ持ち込まれて繁殖を始めたら、有袋類はひとたまりもなく駆逐されるでしょう。 原住民族アボリジニの伝統の球技マーングルック(Marn Grook)では、ポッサムの皮で作ったボールでゲームを行っていました。オーストラリアン フットボールの起源のひとつと考える説もあります。 ヘラルドサン 会員専用追加画像(枚) 750サイズの大画像です。 入会案内(無料) このページのトップへ